1993年に出版された米田仁士氏の初の画集です。五つの章とあとがき、作品リストで構成されています。
第一章「QVINTA ESSENTIA」はこの画集の為に書き下ろされたイラストによる
イントロダクションで米田氏らしい幻想的で壮大な世界観の美しいイラストが楽しめます。
第二章「TERRA」はゲーム「ソーサリアン」関係のイラスト、
第三章「AQVA」は雑誌「ウォーロック」関係のイラスト、
第四章「AER」は様々なファンタジー小説のカラーイラスト、
第五章「IGUNIS」はモノクロ作品による挿絵などを中心にした章です。
あとがき[夢の王国、王国の夢]ではイラストレーターという職業に対する米田氏の思いが
面白く簡潔な文章で語られています。
A4サイズなのでコンパクトで良いのですがやや画面が小さく感じるので、
大きな画面で米田氏の作品を楽しみたい方にはエヌマ・エリシュ―米田仁士自選作品集をおススメします。
B4サイズの大きさの作品集で、こちらも素晴らしい内容です。
この画集では、まだCGが全盛になる前の時代の古き良きファンタジーイラストが楽しめます。
米田氏の作品は美しく夢と冒険に溢れ、その世界観が手描きならではの暖かさ、線の表現、
透明水彩の質感で表現されていて、私は大好きです。
RPGやファンタジー小説のイラストが多く収録されているので、それらがお好きな方は
きっと満足されると思います。また、遊び心のあるイラストもあり内容が堅苦しくならず見やすいです。
興味があれば是非ご覧ください。